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同乗者が死亡した時、搭乗者傷害保険金は賠償額の一部になる!?

2010-12-24

事例
  A君は彼女をドライブに誘って自家用車で出かけた。途中運転を誤り崖から転落、彼女が死亡してしまった。
 彼女の両親はA君に対し、7千万円の損害賠償の請求をしてきた。両親は、A君が掛けていた自動車保険から支払われた搭乗者傷害保険金1千万円を受け取っている。
  そこでA君は、その1千万円は損害賠償の一部として控除すべきと主張。はたして認められるのか!?

解説
  結論としては、損害額からの控除の対象にはならない。  

  
  自動車保険は、損害をてん補する損害保険と、一定額を支払う定額保険に分けられる。
  搭乗者傷害保険は、被保険自動車の正規の乗る場所に乗っていた者が、その運行によって死傷を受けた時に、一定額の保険金が支払われる定期保険である。
  定額保険の典型的な例の生命保険は、最高裁で損害のてん補性を否定されているのだが、搭乗者傷害保険の他の保険とは違う点がある。一般的に生命保険で保険料を負担するのは被保険者。ところが搭乗者傷害保険の場合、同乗者は保険料の負担をしていないのが普通で、保険料を払っていない同乗者に保険金が支払われる。よって、A君のような、保険金は損害賠償の一部にならないのかという考えが出てくるのだが、平成7年に最高裁でてん補性を明確に否定する判決が下されたため、控除の対象にならないと一般的に判断されている。

  しかし、搭乗者傷害保険を付加していても賠償額に差がないとなると、搭乗者傷害保険を付加する意味がないと思われるかもしれない。
  そこで、搭乗者傷害保険金が支払われた場合、慰謝料を決める際、それを考慮すべきとの判決が前述の最高裁判決の後、東京高裁で下されおり、A君と彼女の両親と話し合いを進めるべきであろう。

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